なぜ胎児を包む液体が「羊の水」なの?

動物

Q:どうして人間なのに

「羊水」って言うんでしょうね

A:古代ギリシアに於ける

  子羊を生贄にする

  習慣からきています

詳細:まず「羊水」は
母親の胎内にいる
胎児の体温を一定に保ち
外からの衝撃から胎児を守る
という大切な役割を担っています
その語源は
古代ギリシアの時代まで遡ります
古代ギリシアでは
柔らかい革の袋に入れた子羊を
神に捧げる生贄としていました
これを古代ギリシアでは
「アムノス(羊の生贄)」と呼ばれ
後に、胎児を包む
柔らかな膜「アムニオン(羊膜)」の
語源となりました
その羊膜の中に入っている
水だから「羊水」というわけです

胎児を守るものの語源が生贄とは

また随分相反する

所から来たものですが

命を取り扱う

という点では関係していますね

出産

  • 出産は妊婦から子が生まれること・子を分娩すること
  • 「出産」は一般的・社会的な用語であり、生物学的には胎生の動物の雌の胎(子宮)から胎児が出る「分娩(ぶんべん)」を指す

出産に関する用語

産褥期(さんじょくき)
妊娠・分娩による母体や生殖器の変化が分娩終了から妊娠前の状態に戻るまでの約6~8週間の期間

正期産(せいきさん)
  • 妊娠37週0日~41週6日までの35日の期間に、胎児が十分に成熟して生まれること
  • 妊娠22週0日~36週6日までに生まれることを「早産」
  • 妊娠42週0日以降に生まれることを「過期産(かきさん)」

羊水
  • 羊膜上皮から分泌される羊膜腔を満たす液体
  • 爬虫類・鳥類・哺乳類(有羊膜類)のや胎児は羊水に浮かんで発育する
  • 魚類や両生類などの羊膜を形成しない脊椎動物の胚は、外界の水が胚の排泄物の除去やガス交換を行い、環境を維持している
  • 胚に漿膜や羊膜などの胚膜が形成され、胚本体が羊膜腔に包まれると、卵や子宮の中に羊水が満たされる
  • 哺乳類は出産の直前に羊膜が破れ、羊水が体外へ出ることを「破水」
  • 高齢出産や遺伝病の方は、胎児の染色体異常や先天性異常を調べるべく、出生前(しゅっせいぜん・しゅっしょうまえ)診断として羊水検査を行うことがある、これについてはその後の堕胎するか否かの判断について倫理的問題が生じている
  • 妊娠40週を過ぎると羊水が減るので、早めの分娩誘発・帝王切開が必要といわれる
羊膜:胎児と羊水を包む胚膜の1つ、漿膜と共に胎児を包む、直接胎児を包むのは羊膜の方
(はい):動物に於いて、受精卵の初期の細胞分裂を卵割(らんかつ)、卵割によって生じた細胞を割球と呼ぶ、卵割が進むと次第にその生物の構造が出来上がる、植物に於ける胚芽(種子の内部の芽になる部分)にあたる
漿膜(しょうまく):中皮(ちゅうひ)である腹膜・胸膜・心膜などの内面や内臓器官の表面を覆う薄い半透明の膜、主に腹膜についていわれる
腹膜:胃や肝臓などの腹部の臓器やその全体を覆う薄い半透明の膜

胎盤
  • ヒトなどの雌の妊娠時、子宮内で母体と胎児とが連絡する機関
  • 胎盤を通じて母体から栄養補給・排泄物処理を依存し、酸素や二酸化炭素などのガス交換も行う
  • 出産後の胎児は独立して行う必要があり、産声(うぶごえ)には肺への外気吸入の意味があるとされる

ヒトの出産方法

主に経腟分娩帝王切開があります

リスク

  • 周産期医学の進化により、日本の周産期死亡率が著しく低下しているが、妊娠高血圧症候群・大量出血・流産・死産など依然としてリスクはある
  • 世界的にも分娩後出血が母体死亡原因1位
周産期死亡率:周産期(妊娠22週~出産後7日未満)に於いて、年間1000出産中の死亡比率
分娩後出血:アフリカを筆頭に発展途上国に多い、分娩後24時間以内の出血量が500㎖以上~1000㎖、心拍数上昇・めまい・意識障害が起こる、リスクのある分娩を避け、分娩直後に子宮を収縮させるオキシトシンを投与することで予防可能

経腟分娩(けいちつぶんべん)

  • 胎児が産道を通り、膣から生まれる分娩方法
  • 陣痛は伴うが、産後の母体の回復が早く、入院期間が短い
  • 帝王切開が導入されるまでは全て経腟分娩
陣痛:出産前に子宮が繰り返す規則正しい収縮・それについての痛みのこと、初期は間隔が長く、出産が近づくに連れ間隔が短くなり、収縮度合いもきつくなる
経腟分娩には自然分娩
計画分娩無痛分娩があります

自然分娩
  • 陣痛や破水などを自然に任せて分娩を進行する
  • 比較的リスクが少ない

計画(誘発)分娩
  • 出産予定日超過・胎児発育不全・巨大児など、母子共に危険と判断された際に、計画的に分娩を誘発させる方法
  • 陣痛は激しいが、計画的に出産可能

無痛分娩
  • 麻酔によって陣痛の痛みを和らげる出産方法
  • 欧米から広まり、日本でも普及が進んでいる
  • 本来は疾患を持つ妊婦を対象とした出産方法であるが、本人の希望で実施できる

帝王切開(カイザーとも呼ぶ)

  • 子宮切開により胎児を取り出す手術方法
  • 日本では医学的理由が無いと実施できない
  • 昨今は出産の高齢化などにより増えつつある
  • 母子の安全性を保ち出産できるが、出産後の母体(子宮)の回復が遅く、入院期間が長くなる
帝王切開には予定帝王切開
緊急帝王切開があります

予定帝王切開

  • 自然分娩が難しいと判断された場合
  • 産道をうまく通過できないと判断された場合
  • 持病などにより、胎児に十分な栄養が届きづらい、または母体に負担が大きいと判断された場合

よくある理由が以下

逆子など
  • 逆子は通常胎児は頭をにした姿勢だが、逆子は頭がになっている姿勢
  • 逆子のままで経腟分娩を行うと、一番大きな頭が骨盤に引っかかってしまうリスクや、へその緒が先に子宮外に出ることにより、胎児が低酸素状態になるリスクがある場合

多胎妊娠
  • 双子や三つ子などで、へその緒が子宮外に出てしまうリスク
  • 1人目が生まれた後陣痛が止まってしまうリスク
  • 母体の負担が大きいというリスクがある場合

緊急帝王切開

  • 分娩中に母子へのリスクが高いと判断された場合
  • 胎児が母体から出る前に胎盤が剝がれてしまう場合
  • 妊娠中毒症(母体の高血圧)などで胎児が低酸素状態の可能性がある場合

妊婦に意思を確認後

全身麻酔をかけて実施します

まとめ

  • 「羊水」は古代ギリシアに於ける、子羊を生贄にする習慣から
  • 爬虫類・鳥類・哺乳類(有羊膜類)の胚や胎児は羊水に浮かんで発育する
  • 世界的にも分娩後出血が母体死亡原因1位
  • 経腟分娩には自然分娩・計画分娩・無痛分娩がある
  • 帝王切開には予定帝王切開と緊急帝王切開がある

出産はおめでたい事と同時に

命がけの行為なので

リスクをうまく回避して

母子共に健康な出産に

繋がってもらえたら

嬉しく思います



最後までご覧下さり

ありがとうございました

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