Q：一本釣りって
カツオが多いですね
A：カツオは泳ぐ速度が速いので
準備に手間取らず魚が傷つかない
一本釣りが有効です
約２０～２２度の水温を好み
春から夏にかけて黒潮に乗り
南の方から日本の近くまでやって来るので
その時期を狙って漁が行われます
カツオの群れに遭うと
生簀に入れておいた生きたイワシを
海に撒いてカツオをおびき寄せ
一匹ずつ釣っていきます
イワシ・サバ・アジ等は
海面近くに群れをつくり
ゆっくりと泳ぐので船に近づいた群れを
網で包むようにして
捕らえることが出来ます
しかし、カツオは泳ぐ速度が速く
あっという間に逃げられてしまいます
その点、一本釣りなら
糸を垂らすだけなので
準備にも手間取りません
また、網漁に比べて魚に傷がつきにくく
生きたまま即時冷凍されるので
形や鮮度も良くなっており
一本釣りの方が商品価値が高いようです
一本釣りは
映像でしか見たことはないですが
海に針を落としては
すぐに引き上げる
返しの無い針で鰹が飛んでいく
また海に針を落とす
ドンドン釣れるイメージがあるので
金を釣り上げているような
感覚になるのでしょうね
羨ましい限りです
ただ自身は乗り物に弱く
船上では釣りどころではなくなるはずなので
海への宝探しには
どうやら向いていないようです
それでは一本釣りの観点から
鰹に肉薄していきましょう
鰹の一本釣り・巻き網漁
近海漁業は一本釣り
遠洋漁業は一本釣りと巻き網漁に分かれる
一本釣り
鰹船は、まず港で撒き餌となる活きたイワシを積み込みんで出航します。
ー略ー
餌のイワシを撒き、同時に撥水ポンプで大量の水を撒きます。沸き立った水面を、大量のイワシの群れと勘違いした鰹は、興奮状態になって捕食しようとします。これを、擬似餌針のついた釣竿で、一匹一匹釣りあげるのです。
ー略ー
一本釣りで使用される疑似餌針は「かぶら」と言われ、「かえし」の無いストレートな針です。
引用元：明神水産株式会社～一本釣り漁（漁船部）～
巻き網漁より漁獲量が少なめにはなりますが
一本釣りは食い気のある鰹を
一尾ずつ釣り上げていくので
ある程度選別された環境に優しい漁法です
形も良く鮮度も良いので
刺身に向いています
しかしながら
釣りとはそういうものだ
とは思いますが
イワシの群れと
「勘違い」させて「擬似」餌針で
騙して釣り上げる
文字上に表すと
改めて人間のやっていることの
残酷さや姑息さを感じてしまいます
自身も釣りは多少やったことはありますが
せめて美味しく頂くようにはしていました
一本釣りの針
「かえし」が無いことで
大きく頭上に釣り上げると
綺麗に鰹が針から離れ
再度海へ投入出来る仕組みです
鰹の中には１０㎏以上の大物もいるので
とても体力が必要になっています
巻き網漁
群れの多くを選別なく
一網打尽にする漁法で
漁獲量が多く餌要らずである一方
という性質を持っています
一本釣りに比べると品質・鮮度等が落ち
加工品に利用されることが多いです
鰹あれこれ
・漁獲規制が緩く近海で多く獲れる
・冷凍保存で一年中流通可能
・タタキなど炙る手間は工場で自動化
・火を通すことで日持ちする
鮮度の落ちやすい生魚はリスクに備えて
価格設定を高くせざるを得ないので
炙って日持ちする鰹は安くなりやすいです
ツナは鰹などを含む
マグロ族広範囲を指す
シーチキンは
「はごろもフーズ」の登録商標
シーチキンはマグロ
シーチキンマイルドは鰹
日本では「ツナ」といえばマグロの油漬け
と認識されていますが鰹も含むようです
個人的にマグロの油漬けよりも
安い鰹の油漬けの方をよく買っていました
味もマグロに遜色ないどころか
寧ろ鰹の方が好みかもしれません
光り物は背が青く腹が白い
銀皮の魚で寿司屋用語
・赤身(青魚) コハダ(コノシロ)、アジ、サバ、イワシ、サンマなど
・白身魚 キス(シロギス)、サヨリ、春子(かすご＝鯛科の幼魚)など
このように、皮目の綺麗な魚も光り物と呼びます。魚の光り物は、青魚だけではありません。
引用元：でら釣りブログ～魚の光り物ってなに～
光り物の中にはイメージの薄かった
白身魚も含むのですね
ただ「光り物」は寿司屋の専門用語なので
学術的な分類では無いようです
まとめ
形・鮮度・商品価値が高い
巻き網漁は漁獲量の代償に
傷や生態系破壊の性質がある
光り物は背が青く腹が白い
銀皮の魚で寿司屋用語
一本釣り
巻き網漁
海中の天敵に捕食される
鰹にとってはどれがまだマシか
おそらく廃棄など無駄の少ない
天敵からの捕食でしょうね
食料になる生物の気持ちを考える時間は
それらの供養になるかもしれません
最後までご覧下さり
ありがとうございました
