花の価格の決め方は？ | 知識は奪われない財産〜雑学・小ネタ集〜

Q:花の値段って

どうやって決まるのでしょう

A：花の小売価格の

半分を原価とする

「倍掛け」が基本です

詳細：例として
１本１５０円で仕入れた花があります
郊外では倍の３００円で売られ
銀座などの一等地では
４倍の６００円で売られることもあります
この差は勿論
土地が高いことや「銀座」という
ブランドによる差ですが
その花の原価はどちらも１５０円です
郊外でも倍額で売れる理由として
「花は安くない」というイメージが
客側にあるからだといいます
しかし、原価の倍額を付けられても
扱っているのは「生命」です
切り花の商品寿命は非常に短く
よくて数日、種類によっては
その日に売り切らなければ
価値を失う花もあります
価値が落ちはじめたら
値下げをするしかありません
花にはこうした値下げを考慮して
「倍掛け」が基本となっています
因みに、スーパーなどで
安く売られている花は
大きさや形が規格外のものを
問屋から卸しているので
花屋で売られている花とは
価値が異なります

それでは花屋さんについて

見ていきましょう

花屋
1. 花屋の一日
  1. 仕入れ
  2. 作業
2. 花言葉
  1. はじまり
  2. 花言葉一例
まとめ

花屋

主に切り花を販売する「生花店」や

造花を販売する「造花店」があります

花屋の歴史

日本では江戸期に加賀藩をはじめ多くの藩で出入りの植木職や花屋の類を優遇した例があって、安永十年(一七八一)加賀藩が与えた五葉松の切出証などは、金沢市橋場町の金子花店に現存しており、その中に六人の花屋に許可するとも書いてあり、金沢市にはその頃からの花店が四店盛業中である。
参考：wikipedia

加賀藩：現在の石川県
切出し：自然採集者であり、他人の畑や枝ぶりの良い花木類を買い歩く人々の総称

花屋の一日

仕入れ

早朝に花卉市場へ商品を仕入れる
栽培業者と直接取引
ネットで仕入れる

競売の相場よりも高い代金を
支払う代わりに事前に入手出来る
「先取り」という仕入れ方法もあります

花卉(かき)：草花、花を咲かせる草

仕入れた生花を搬入してから
お店を開店させます

作業

水揚げ(生花の鮮度や商品価値を保つための作業)

切り戻し：伸びた枝や茎を切り、花を若返らせる処理、茎の根本から１～２㎝のあたりを斜めに切ると吸水率が上がる、開花期間の長い花や生長の早い花に適している
浅水・深水(あさみず・ふかみず)：少なめの水に活けることを「浅水」多めの水に活けることを「深水」と呼び、殆どの花は「浅水」でも良いらしく、バラ・アジサイや水を吸いにくい花には「深水」の処理が適している
湯揚げ(ゆあげ)：茎に気泡が入ると吸水率が下がるので、約８０℃のお湯に切り口を浸して１分程度煮た後、冷水に浸すことで気泡を押し出す処理方法、菊科に適している
逆水(さかみず)：花を逆さにして葉の裏側に水をかけると、葉から蒸発する水の量を抑える効果がある、葉の大きな花に適している

手入れ

花の水やり
バケツの水替え
温度管理
傷んだ部分の除去
害虫駆除などのメンテナンス作業

花束・フラワーアレンジメント

店頭の陳列用からオーダーに合わせた花束製作
それに付属する装飾用の小物製作

以降

店頭での会計や配達
閉店後の掃除や後片付け
開店準備をする

というのが大まかな一日の流れで

とても作業量が多く、水も多く使うので

冬には過酷な作業になりますね

花言葉

はじまり

世界の多くの文化が植物に象徴的な意味を担わせる伝統を持つが、現在行われているような花言葉の慣行は、とりわけ19世紀の西欧社会で盛んになった。
ー略ー
花言葉を用いて草花を楽しむ習慣が日本に輸入されたのは明治初期とされる。当初は輸入された花言葉をそのまま使っていたが、その後、日本独自の花言葉も盛んに提案されるようになった。
参考： wikipedia

花言葉一例

花言葉は沢山ありますが

やはり前向きな誉め言葉が多いようです

まとめ

花の値段は小売価格の半分が原価とされる「倍掛け」が基本
スーパーなどで安く売られている花は、大きさや形が規格外のもの
花屋の「水揚げ」は花の鮮度や商品価値を保つ延命作業

花屋はそのイメージの裏で

とても多様な肉体作業が必要であり

同時に生命を丁寧に扱う

繊細さも必要という

花に愛が無ければ出来ないお店でした

最後までご覧下さり

ありがとうございました

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	花言葉一例
種類	花言葉	備考欄
アサガオ	儚い恋・固い絆	午後にはしぼむ短命の花支柱に弦を絡ませる
オリーブ	平和・知恵	ノアの方舟ギリシア神話のアテネが植えた
カスミソウ	清らかな心・無邪気	純白で奥ゆかしい花姿
カーネーション	無垢で深い愛	母の日
ガーベラ	希望・前進	明るい陽気な花色
キク	高貴・高潔	「窮まる」一年の最後に咲く花気高く気品に満ちた花姿
キンモクセイ	謙虚・気高い人	芳醇な香りに反し小さい花雨が降ると潔く散る
コスモス	乙女の真心・愛情	花びらが整然と並ぶ美しい花姿
ジンチョウゲ	不滅・永遠	一年中緑の葉をつける常緑植物
スイートピー	門出	飛び立つ蝶のような花姿
スミレ	謙虚・誠実	墨入れ(墨壺)に酷似控えめで奥ゆかしい花姿
ツツジ	恋の喜び	筒状の花赤い花を一斉に咲かせる
ハイビスカス	新しい恋	毎日新しい花を咲かせる
バラ	赤：愛・美・情熱白：純白・尊敬	想い人への気持ちを伝える花花色毎・蕾・棘にも花言葉がある
ヒマワリ	見つめる・愛慕	太陽の方向を追うように動く性質
ボタン	風格・富貴	大きな花びらが重なる重厚な花姿
ユリ	純粋・威厳	聖母マリアに捧げた花堂々たる花姿